不倫による離婚率は高い?低い?不倫の解決策もご紹介

結婚相手の不倫が分かると、「絶対に離婚してやる!」と考える方も多いかもしれません。相手の裏切り行為を許すべきか、それともきっぱり別れるべきかとても悩みますよね。とはいえ、実際に不倫が発覚したらみなさんは離婚しているのでしょうか。今回は不倫による離婚率と不倫されたときの対処法をご紹介します。今、パートナーの不倫に悩んでいる方やこれからの生活に迷いがある方は、ぜひ参考にしてください。
国内離婚率の現状

よく「日本では3組に1組の夫婦が離婚している」と言われていますが、これは本当なのでしょうか。
実際には年間単位の婚姻件数と離婚件数を割っているだけであり、3組に1組が離婚しているというのは正しい情報ではありません。年間60組の夫婦が婚姻し、20組の夫婦が離婚しているために「3組に1組」と言われているのです。近年の婚姻件数が減れば、当然離婚率が上がったように見える仕組みとなっています。
では、詳しい離婚率を知るために1000人あたりの離婚数を見てみましょう。すると、平成28年度時点での離婚率は1.7であることが分かります(総務省統計局調べ)。つまり、日本人の1000人に1人が離婚しているのが現状です。よくニュースでも芸能人の離婚が取り沙汰され、周囲でも離婚する夫婦が増えている気がしますが、数字だけ見ると「意外と少ない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
「不倫」が原因の離婚率はどのくらい?

離婚した原因として、不倫を挙げる夫婦はどのくらいいるのでしょうか。
離婚原因を調べるには、家庭裁判所に離婚の申し立てを行う動機を見てみます。すると、以下の結果が分かりました。
【離婚の申し立て動機別件数】
1.性格が合わない…28,706件
2.精神的に虐待する…15,171件
3.生活費を渡さない…14,469件
4.暴力を振るう…11,247件
5.異性関係…9,751件
(平成30年度司法統計年報https://www.courts.go.jp/app/files/toukei/705/010705.pdfより)
異性関係が離婚原因となるのは全体の5番目です。内訳を見てみると、
夫側…2,373件
妻側…7,378件
と、妻側が多く申し立てていることがわかります。割合にすると、夫側は全体のおよそ7%が不倫による離婚を選択しており、妻側はおよそ8%でした。こちらも想像よりも少ないと思う方が多いかもしれません。
結果から見る通り、必ずしも不倫された夫婦が離婚を選択するわけではないのです。中には復縁や関係の再構築を考える夫婦もいます。子供がいる家庭だと、家族のことを考えて簡単に離婚には踏み切れないという背景もあるでしょう。
不倫されたら?不倫問題の解消法

パートナーの不倫が分かると、「なぜ?」「どうして?」と混乱する方がほとんどです。何をしてよいのかも分からないまま、相手の言いなりになって離婚する方もいるでしょう。ここでは不倫が発覚したらやっておくべきことをまとめました。
夫婦でしっかり話し合いをする
相手の不倫が分かったら、まずは夫婦で今後のことやどういう動機で不倫したのかをじっくり話し合いましょう。突然のことで動揺し、「不倫した側が離婚したいと言ったから応じた」という方もいるかもしれませんが、不倫した側は「有責配偶者」になり、離婚を要求することはできません。
まずは相手に不倫を認めてもらい、誠意ある謝罪を受けましょう。また、離婚するかどうかの検討も含め、今回の不倫に関する慰謝料や子供の養育費などを取り決めておく必要があります。
探偵や興信所の「浮気調査」を利用する
不倫している気配はあるけれど、相手が不倫の事実を認めなかったり確定的な証拠がなかったりするケースも多いです。このとき、個人で不倫の証拠を集めようとする方もいますが、結論から言うと「相手と第三者を納得させるだけの不倫の証拠を掴むには、素人では難しい」のが現実です。
そこで利用したいのが、探偵や興信所などの調査機関が浮気を調べてくれる浮気調査。依頼すると、自分でやるよりスムーズに確かな証拠が手に入る可能性が高くなります。料金はかかりますが、プロに頼むことで
・浮気相手の素性も分かる
・慰謝料請求がスムーズに行える
・相手に浮気の有無を認めてもらいやすい
・証拠を基に話し合うことでお互い冷静になれる
などのメリットがあります。特に浮気相手の情報は大切なポイントで、配偶者の浮気は判明しているものの相手が誰なのか分からず、慰謝料請求ができないという方は意外と多いのです。また、浮気に関する誓約書なども結べないため、再び同じ相手と不貞行為が繰り返されたり、パートナーが二度目の浮気をしたりとその後の生活が円滑に進みません。
浮気調査の結果としてもらえる調査報告書は、裁判でも使える立派な証拠です。もし話し合いが難航し、調停や裁判になる場合には持っておくと自分に有利な条件で進められるため、検討しておくとよいでしょう。
別居・離婚する
話し合いで解決できない場合、夫婦関係を見直した方がよいこともあります。例えば浮気を繰り返す配偶者であったり、浮気相手に配偶者の子供ができていたりするケースだと、婚姻関係を結んでいる方が不利だということもあるからです。夫婦に子供がいる家庭では、「子供のために」と離婚を選ばない方も多いですが、浮気した事実が子供にとってショッキングな出来事であったり、子供の生活に影響を及ぼしたりすれば、別居・離婚したほうがよいでしょう。
不倫を原因として離婚する夫婦は、冒頭でもお伝えしたように「意外と少ない」のが現実。しかし、浮気されたけれど離婚せず関係再構築を選んだにもかかわらず、その後性格の不一致で別れた夫婦も多数います。いずれにせよ、パートナーの不倫が分かったら、決定権を持つのは不倫したパートナーではありません。あなたの行動によって、その後の生活がどのようにできるのかが決まるため、慎重に選択することをおすすめします。
まとめ
不倫による離婚率を、実際のデータと一緒にご紹介しました。少ない、多いと感じ方は人それぞれですが、不倫をされたら必ず離婚しなくてはならないわけではならず、夫婦の関係を見直すことも、別居から始まり最終的に別れる道を選ぶのも、すべて自由です。ただし、離婚する・しないの前に、不倫の事実を明らかにしておくことが大切。悩んでいる方は、決して一人で解決しようとせず、周囲の力や調査機関などの専門家に頼ってみましょう。