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探偵コラム

子供がいじめられたときのケアとは?言ってはいけないワードも紹介

以前は子供の間でおこなわれるいじめは、「子供の問題」や「親は介入するべきではない」といった風潮も強くありました。しかしその結果、不登校になったり、心に大きなトラウマを負ったり、最悪のケースでは自ら命を絶ってしまったりすることもあり、現在は親や教師が積極的に介入するようになっています。
自分の子供がいじめられたときは、タイミングを逃さずに適切なケアをしなければいけません。
今回はいじめを受けた子供に対するケアの内容について、親が言ってはいけないワードと一緒に紹介します。

子供がいじめで背負うトラウマは根深い

トラウマとはいじめや災害、交通事故、暴行事件などの日常生活の中で非常に大きなストレスとなる出来事がきっかけとなり、心が本来の安定した役割を果たせなくなった状態を指します。精神医学では「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」と表現するのが一般的です。
大人になってからのトラウマも大きな問題ですが、子供時代に背負うトラウマはより根深いことが分かっています。
子供はまだ発達段階の途中にあり、トラウマで受けたイメージが脳の細部にまで残りやすいためです。また大人と比べてまだ世界観がせまく、「身の回りで起きたことが全て」と捉える傾向があり、いじめによって「世界全体が恐ろしいもの」と認識することも少なくありません。
だからこそいじめの被害を受けた子供には、迅速で適切なケアが欠かせません。タイミングを逃さずにケアをすることで、大きなトラウマになるのを防げるようにもなるでしょう。

子供がいじめられたときにするべきケア

自分の子供がいじめられたときは、具体的にどのようなケアをすれば良いのでしょうか。
主なケアの内容を全部で3つ紹介します。

優しい言葉をかけてあげる

学校を休ませて、いじめっ子と対面しない環境を作っただけでは、子供のケアとしては不十分です。
なぜならいじめられた子供の多くは、「自分に非があるから、いじめられた」と思っている傾向があるため。「自分が悪い」「自分のせい」などと自己否定におちいり、トラウマの原因にもなりかねません。
家族が優しい言葉をかけてあげてください。「お父さんとお母さんは、あなたの味方だよ」「何があっても守るから安心してね」「あなたは悪くない。悪いのはいじめっ子だから」など、安心できるような言葉をかけてもらうと、傷ついた子供の心がスッと軽くなります。

学校以外の選択肢があることを示す

小学生や中学生といった義務教育の段階にある子供の場合、学校や世間は「学校に復帰させる」ことを一番の目標にかかげる風潮がまだ残っています。もちろん子供自身が復帰を望み、客観的に見ても復帰が良いと判断できるのであれば良いですが、「学校への復帰=子供にとって良いこと」とは必ずしも限りません。
いじめの内容や子供の心身の状態によっては、学校へ復帰することで状況がさらに悪化する可能性もあります。
学校以外にも選択肢があることを示すことで、子供の視界はパッと明るくなるでしょう。フリースクールや通信制の学校、転校など、いま通っている学校へ戻る以外の方法はたくさんあります。
ただし具体的にどうするかはすぐに決めるべきものではないため、まずは子供をしっかり休ませて、様子を見ながら提案していくと良いでしょう。

子供から話してもらうのを待つ

親としては「誰にいじめられたのか」や「どのような酷いことをされたのか」など、いじめに関する状況を詳しく聞きたくなるかもしれません。しかし特にいじめられた直後の子供はひどく傷ついており、またいじめられたことに対して恥ずかしさを持っている場合もあります。
根ほり葉ほり聞こうとすると、子供の心はどんどん萎縮するかもしれません。焦る気持ちをグッとこらえ、子供から話してもらうのを待つのも一つの方法です。
いつまで経っても子供から話してこない場合は、様子を見ながら少しずつ尋ねてみましょう。

いじめられた子供に言ってはいけないワード

最後にいじめられた子供に対して、決して言ってはいけないワードを見ていきましょう。

「もっと強くならないと」

1つ目は「もっと強くならないと」です。
いじめられた経験がまったくなかったり、体育会系の部活動に所属していたりする親の中には、「子供が弱いからいじめられる」と思っていることも珍しくありません。
つい子供に強くなってもらいたい気持ちから、「もっと強くなりなさい」と言いたくなったとしても、絶対に口にしないように注意してください。
いじめられている子供は自信を失っており、「強くなれ」と言われるとますます自己否定の状態におちいってしまうでしょう。

「あなたも悪かったんじゃないの?」

2つ目は「あなたも悪かったんじゃないの?」です。
いじめはさまざまなことが原因となって起こります。友人関係の中で何気なく言ったことが相手を傷つけてしまい、いじめのきっかけとなることもあるでしょう。
いじめられる側の言動がきっかけでいじめが起きた場合、「いじめられる子供にも原因があった」とも考えられるものの、子供本人に伝えるのはNGです。
子供が「責められている」と感じ、気持ちがどんどん追い込まれてしまいます。

まとめ

いじめられた子供の心身は大きく傷つき、大人によるケアをしないと将来にわたって続くトラウマにもなりかねません。適切なタイミングで、適切なケアを心がけてください。
まずは学校を休ませて、子供が安心できる環境を作りましょう。心身の健康が回復してから、この先どうするのかを少しずつ考えていくことが大切です。

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